初めまして、抱っこ広場の代表「木川　藤代」と申します。
この度は、ご縁があって当犬舎のHPをご覧下さいましてありがとうございます。

当活動は、保健所、処分センター、業者や一般家庭から引き取った「緊急を要する生き物たち」の保護です。
代表がチワワが好きなので、引き取ったチワワたちが産んでくれた子供たちも保護犬として里親を探すこともあります。
今回このページでは、すべての保護犬、保護猫を「命を救いたいから引き取りたい」と思ってくださる方へ、
再度、飼うご覚悟の再確認のためにお伝えしたいことを書きたいと思います。

人間の保護がなければ生きられないペットたち

どこで引き取る保護犬や保護猫であろうとも、一寸違わぬ小さなか弱い生き物であること。
人間の保護がないと100％生きられない生き物です。
引き取った貴方様が、その子を見捨てたら「即死刑」と同じ命の危機に陥ります。
つまり、飼い主に見捨てられた犬や猫は「死刑宣告」を受けたのと同じ状況になることを絶対忘れてはいけません。
近年では、保護活動者様やボランティア様の心強い、根気のある活動で殺処分が減っては来てますが、
飼い主に見捨てられたら「死刑」という状況には全く変わりありません。

どうして私が「死刑」という言葉を使うのか。
もっと言葉をオブラードに包んで書いた方がわかりやすいですか？
いいえ、私は事実をはっきり、オーバーでもなく、ただ、ただ、事実を申し上げております。
人間と、犬や猫はもちろん人間の命が最優先されます。
法令的には、あくまでペットは器物扱いです。
人間は、年を取って家族から見捨てられても社会が、国が保護してくれます。
しかし、ペットの扱いはどうでしょうか？
ペットが飼い主に見捨てられると、どうしても処分という言葉を使わなくてはいけなくなります。
処分＝（イコール）死刑です。
犬や猫は、人間と暮らすペットとなるために産まされて、最後は死刑を宣告されます。
なんという矛盾した社会ではないではないでしょうか？
すべての方が、このような方とは申しておりません。
一部の人間が、ペットを「物」としてみてるので引っ越すことになったら処分センターにもっていけばいいやという安易な考えを持った人間が産まれてきます。

今まで、大事に育ててきた子、大事に家族として過ごしてきた時間も合わせて、自らの手で処分場へ連れて行くということになります。
これに関しては、すべて否定するわけではございません。
なんらかの事情で、人間さえも生きていくのがやっとの状態でどうしても見捨てなければならない深い理由もあることもあるのでしょう。
私はそれらを責めるつもりで書いてるわけではございません。
これから書く内容を手短に書きますが、どうぞもう一度読んで頂き、ペットを飼うことが貴方様、ご家族様にとってどれだけ人生に必要なものなのかを
ご検討頂きたくて書きました。

まず、保護犬や保護猫は「一度は命の危機に陥ったかわいそうな子たち」であることをご理解ください。
運よく、保護活動者様や自治体の保護センターなどに引き取られ、里親が見つかるまでの緊急避難所のようなところにいた子です。
その子たちを救いたいと手を差し伸べて下さるのは非常にうれしいことでございます。
しかし、きれいごとでは済まされない大事なご覚悟が必要になってきます。

「ご家族様の同意」の本当の意味

一番は、あなた様がお一人暮らしではなく、ご家族様がいてご家族様と一緒に犬や猫を飼おうとしてる場合のお話です。
家族の同意が本当に取れてますか？
家族の同意というのは、「飼ってもいいけど、面倒は私はみないよ、お金も一銭も出さないよ」というのは同意ではございません。
犬や猫を何頭も飼ったことがある方はおわかりになると思いますが、犬や猫を1頭飼うのにどれだけの費用がかかるのか？
ペット保険が近年では発達し、沢山の保証がつくような商品が売られております。
数年前までは全額医療費は、自腹でした。当犬舎の子たちも検査だけで10万、薬や治療だけで7万～15万を毎回数か月置きにかかる病状の子が1頭でもいたら、
２～３年でベンツが買えるほどの治療費の支払いがあることになります。
これは、何も特別な珍しい病気だけというお話ではありません。
ちょっと骨折したとか、ヘルニアにちょっと特殊な症状や太らせすぎからくる神経に関わる症状など、どんな犬も猫もありえる病気です。
それだけで、MRIをするだけでも、数万～10万以上は検査内容によってはかかります。

皆さま、犬や猫を飼う時まるで一回も病気やケガをしないで治療費を一回も考えずに、毎月の餌と法令的な注射代金だけを考えている方が大勢いらっしゃいます。
15年を寿命として考えて、1回も病気やケガをしなかったというのは「奇跡なこと」と思ってください。
わかりやすく申しますと、ペット保険に入らない場合のお話ですが、万が一、病気やケガで10万、20万と費用がかかるとしても迷わずお支払いを考えており、
決して見捨てるようなことをしないと固くご覚悟を持てる方でしょうか？
そして、それらの費用を家族様も協力して治療できるように手を貸して頂けるような飼育協力と同意がありますでしょうか？
ここが一番の大事な本来のご家族様の同意という意味でございます。

乳幼児のいるご家庭と動物

二つ目に、結婚、離婚、家族がアレルギーになってしまった、引っ越しなど。
家族で住んでいれば、月日がたてば人生の転換期が色々あると思います。
当方では、乳幼児がいるご家庭様には犬や猫を譲渡致しておりません。
なぜなら、お母様と旦那様と乳幼児がいるとします。
あきらかに、小さなお子様の器官に犬や猫の毛、ダニ、ノミなどが入り込んで体調を悪くさせる可能性が大きいからです。
これは、どんなに部屋を清潔にしてても、まだ産まれて免疫力や生活雑菌に抵抗力がない小さな子と
ペットを一緒に生活させることにあまり当方ではお勧めしないからです。
はっきり申し上げますが、犬や猫が悪いのではなく、人間も元をたどれば生き物です。
小さな子供の時は、免疫や抵抗力などが低いのは当然のことでございます。
ですので、引き取ったペットをかわいそうなことにせず、家族もアレルギーなどならずに、
健康で病気にもならないようにご家庭で気を付けたり対策するのも大切だと思っております。
小学校に入るくらい、又は小学校低学年になってからでも犬や猫を飼うのは遅くありません。

里親募集で、１～２番目に多いペットを手放す理由に、動物アレルギーがお子様に出てと書いてる方が非常に多いです。
手放すための建前の理由が多いかも知れませんが、実際に事実を書いてる方もいらっしゃると思います。

あまりうるさく募集ハードルを上げても仕方ないのですが、明らかに産まれたばかりのお子様や、
まだ自力でうがいや手洗いが出来ない小さなお子様の場合は、様子をみてみるのをお勧めします。
お母様もきっと目がまわるほどの忙しさだと思います。
夫婦共働きで、お子様を預けてその上、犬や猫を引き取る・・
ペットに時間を割くことが出来ないのは誰がみても明らかに思えます。
まずは、ご家庭の幸せ、ご家庭の安定が最優先と思います。
家族みんなが、仕事から帰ってきて、子供と一緒に遊ぶ犬や猫を飼おうかとみんなで話し合って協力し合えるとなったら是非、救って頂きたい命がたくさんあります。
その時に、沢山の保護活動者様へ連絡してみてください。
ご縁がある子たちがきっと見つかると思います。

人とペットは対等の存在

3つ目に、皆さま今まで色々なペットを飼育して色々な思い出があったと思います。
あまりにも家族同様に過ごされて、ペットロスになってしまって苦しんでる方もいらっしゃると思います。
それでも、やっと落ち着いてこられて新しい子を引き取って、犬や猫がいる生活をまたしてみたいと思ってくださる方のお話をします。

先述にも致しましたが、当犬舎にいる子たちはほとんどが保護犬や保護猫で、一度は命の危機を乗り越えてきた子たちです。
ペットショップで「買う、飼ってあげてもいい」というような感覚での見学やお引き取りは固くお断り致します。
保護犬や保護猫を引き取れば、ペットショップより安く購入又は引き取れるだろうという下心みえみえの方からの応募も非常に多いです。
決してそんなことありません。
ペットショップで購入するのが合う方もいれば、本当に保護犬たちを引き取って「助ける、そして家族と一緒に生活する」という感覚の方もいて下さると思っております。
ペットショップで買えば、生命保証から血統書もついて、ショーケースから自分の好きな子を選べます。
それが「買う」ということです。
しかし、保護犬や猫を保護施設や活動家の方から、命のバトンを引き受け、里親になるということは、
当然ながら、引き取った日に家についた途端に万が一、心臓麻痺で亡くなったとしても一切保証はありません。
血統書もありません、正確な生年月日も、病気を持ってるのかもわかりません。（ある程度検査してすぐの子ならわかる病気もありますが）
写真で風貌はある程度見れますが、オンリーワンの子です。
同じ犬は全くおりません。個性ある子たちです。性格もさまざまです。
下手すればペットショップで買うより、金銭的にかかる場合もあります。（引き取った後の状況や検査によっては）
いずれにしましても、生き物で犬や猫は工業生産品ではございません。
絶対病気しない、絶対ケガしない、絶対良い子に育つなど全く保証ありませんし、通販の購入時のクレームみたいな感覚で、
気に入らなかったらクレームつけてやろうとか、そんな感覚で保護犬や保護猫の里親応募は絶対なさらないでください。

見学して、ご自身で、ご家族様と一緒に見学して納得されて引き取った以上、家族総出で責任持ってその子の命を救って寄り添ってください。
決して人間だから上とかペットは動物だからという100メートル上空から見下ろすような考えと態度をお持ちの方は応募は絶対しないでください。

生き物を、ペットを、家族の一員として感じて、もっと責任を持ったお気持ちでご家族様と相談してください。
お一人暮らしの方でも、応募は大歓迎です。
必ずお仕事をされて、ペットのために留守中、夏は締め切った部屋にクーラーをつけてくださる方、冬は電気アンカなどつけて寒くない、風邪ひかないように
自分の仕事でへとへとになって帰宅しても、ペットは自分の子供と同じという感覚で一緒に暮らしていける方。
そのくらいのご覚悟を持てる方を大募集しております。
ペットから受ける日々の愛情、信頼感、笑いがこみ上げてくるような行動を見たり感じたりすると、
お金では手に入れられない無償の愛を感じて心が一杯に満たされることでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございます

今回もダラダラと辛い表現法で文章を書いて不快に思った方もいらっしゃるかも知れません。
大手ペット店や、引き取ってお金さえ払ってくれればいいよっていうお店では絶対に書かない本音を書かせて頂きました。
同じチワワを飼ってる方でも、全く同じ思い出が作れるわけはございません。
その子、その子で全く個性が違うし同じ命は二つとありません。
どうぞ、引き取った子を抱き上げてみてください。
一日1回は必ず目を合わせて、問いかけてみてください。
命を救ってくれた家族に、感謝の気持ちと笑いのある生活を与えてくれることでしょう。